廃棄物とは?
廃棄物には、産業廃棄物(法第2条第4項)と特別管理産業廃棄物(法第2条第5項)・一般廃棄物(法第2条第2項)と特別管理一般廃棄物(法第2条第3項)がございます。
ごみ・粗大ごみ・燃え殻・汚泥・ふん尿・廃油・廃アルカリ・動物の死体その他の汚物又は不要物であって、固形状または液状のものをいいます。
ただし、放射性物質及びこれによって汚染されたものは除きます。
その中の事業活動から排出される廃棄物のうち、法律や政令で定められる20種類の廃棄物が産業廃棄物とされております。
産業廃棄物の種類
産業廃棄物には、業種指定のあるものとないものがございます。
業種指定のないもの
全ての事業活動に伴うもの |
内容 |
具体例 |
|
---|---|---|---|
1 |
燃え殻 |
事業活動に伴い生ずる石炭がら、灰カス、焼却残灰、炉清掃掃出物等 | 石炭がら、灰かす、廃棄物焼却灰、炉清掃掃出物、コークス灰、重油燃焼灰、焼却灰、すす、廃カーボン類、廃活性炭等 |
2 |
汚 泥 |
工場廃水等の処理後に残る泥状のもの及び各種製造業の製造工程において生ずる泥状のもので、有機性及び無機性のすべてのもの | ・有機性汚泥製紙スラッジ、下水汚泥、ビルピット汚泥(し尿の混入している物を除く)、洗毛汚泥、消化汚泥(余剰汚泥)、糊かす、うるしかす |
・無機性汚泥浄水場沈でん汚泥、中和沈でん汚泥、凝集沈でん汚泥、めっき汚泥、砕石スラッジ、ベントナイト泥、キラ、カーバイトかす、石炭かす、ソーダ灰かす、ボンデかす、塩水マッド、廃ソルト、不良セメント、不養生セメント、廃触媒、タルクかす、柚薬かす、けい藻土かす、活性炭かす、各種スカム(油性スカムを除く)、廃脱硫剤、ニカワかす、脱硫いおう、ガラス・タイル研磨かす、バフくず、廃サンドブラスト(塗料かすを含む物に限る)、スケール、スライム残さ、排煙脱硫石こう、赤泥、転写紙かす、建設汚泥等 | |||
3 |
廃 油 |
鉱物性及び動植物性油脂に係るすべての廃油 | 潤滑油系廃油(スピンドル油、冷凍機油、ダイナモ油、焼入油、タービン油、マシン油、エンジン油、グリース油)、切削油系廃油(水溶性、不水溶性)、洗浄油系廃油、絶縁油系廃油、圧延油系廃油、作動油系廃油、その他の鉱物油系廃油(灯油、軽油、重油等)、動植物油系廃油(魚油、 鯨油、なたね油、やし油、ひまし油、大豆油、豚脂、牛脂等)、廃溶剤類(シンナー、ベンゼン、トルエン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、アルコール等)、廃可塑剤類(脂肪酸エステル、リン酸エステル、フタル酸エステル等)、消泡用油剤、ビルジ、タンカー洗浄廃水、タールピッチ類(タールピッチ、アスファルト、ワックス、ろう、パラフィン等)、廃ワニス、クレオソート廃液、印刷インキかす、硫酸ピッチ(廃油と廃酸の混合物)、廃PCB、廃白土、タンクスラッジ、油性スカム・洗車スラッジ(廃油と汚泥の混合物) |
4 |
廃 酸 |
廃硫酸、廃塩酸、有機廃酸類をはじめとするすべての酸性廃液。中和処理した場合に生ずる沈でん物は汚泥として取り扱う | 無機廃酸(硫酸、塩酸、硝酸、フッ酸、スルファミン酸、ホウ酸等)、有機廃酸(ギ酸、酢酸、シュウ酸、酒石酸、クエン酸等)、アルコール発酵廃液、アミノ酸発酵廃液、エッチング廃液、染色廃液(漂白浸せき工程、染色工程)、クロメート廃液、写真漂白廃液、炭酸飲料水、ビール等 |
5 |
廃アルカリ |
廃ソーダ液をはじめとするすべてのアルカリ性廃液。中和処理をした場合に生ずる沈でん物は汚泥として取り扱う | 洗びん用廃アルカリ、石炭廃液、廃灰汁、アルカリ性めっき廃液、金属せっけん廃液、廃ソーダ液、ドロマイト廃液、アンモニア廃液、染色廃液(製錬工程、シルケット加工)、黒液(チップ蒸解廃液)、脱脂廃液(金属表面処理)、写真現像廃液、か性ソーダ廃液、硫化ソーダ廃液、けい酸ソーダ廃液、か性カリ廃液等 |
6 |
廃プラスチック類 |
合成高分子系化合物に係る固形状及び液状のすべての廃プラスチック類 | 廃ポリウレタン、廃スチロール(発泡スチロールを含む)、廃ベークライト(プリント基盤等)、廃農業用フィルム、各種合成樹脂系包装材料のくず、合成紙くず、廃写真フィルム、廃合成皮革、廃合成建材(タイル、断熱材、合成木材、防音材等)、合成繊維くず(ナイロン、ポリエステル、アクリル等で混紡も含む)、廃ポリ容器類、電線の被覆くず、廃タイヤ、ライニングくず、廃ポリマー、塗料かす、接着剤かす、合成ゴムくず等 |
7 |
ゴムくず |
天然ゴムくず |
切断くず、裁断くず、ゴムくず、ゴム引布くず、エボナイトくず(廃タイヤは合成ゴムのため廃プラスッチック類) |
8 |
金属くず |
鉄鋼又は非鉄金属の研磨くず、切削くず、空き缶等の金属類 |
鉄くず、空き缶、古鉄・スクラップ、ブリキ、とたんくず、箔くず、鉛管くず、銅線くず、鉄粉、バリ、切断くず、切削くず、研磨くず、ダライ粉、半田かす、溶接かす等 |
9 |
ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず |
右欄の分類による |
1.ガラスくず廃空ビン類、板ガラスくず、アンプルロス、破損ガラス、ガラス繊維くず、カレットくず、ガラス粉 |
2.コンクリートくず製造工程等で生じるコンクリートブロックくず、インターロッキングくず、石膏ボードくず | |||
3.陶磁器くず土器くず、陶器くず、せっ器くず、磁器くず、レンガくず、耐熱レンガくず、せっこう型、タイルくず等 | |||
10 |
鉱さい |
鉄やニッケル、クロムといった鉱物を精錬する際などに生じる、目的成分以外の溶融物資 | 高炉、平炉、転炉、電気炉からの残さい(スラグ)、キューボラ溶鉱炉のノロ、ドロス・カラミ・スパイス、ボタ、不良鉱石、粉炭かす、鉱じん、鋳物廃砂、サンドブラスト廃砂(塗料かす等を含むものを除く) |
11 |
がれき類 |
工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたコンクリートの破片、レンガの破片、その他これに類する不要物など | コンクリート破片、レンガ破片、ブロック破片、石類、瓦破片、その他これに類する各種廃材等 |
12 |
ばいじん |
大気汚染防止法に規定するばい煙発生施設、ダイオキシン類対策特別措置法に基づく特定施設又は産業廃棄物の焼却施設において発生するばいじんであって、集じん施設によって集められたもの(乾式、湿式は問わず。) | 電気集じん機捕集ダスト、バグフィルター捕集ダスト、サイクロン捕集ダスト等 |
この色で記した物=水銀使用製品産業廃棄物及び石綿含有廃棄物を含むもの、含まないものがあります。
この色で記した物=水銀使用製品産業廃棄物を含むもの、含まないものがあります。
この色で記した物=石綿含有廃棄物を含むもの、含まないものがあります。
汚泥については、令和3年7月1日より石綿含有廃棄物を含むものについて、分類が追加されました。
*石綿含有廃棄物等処理マニュアルの改訂により、石綿含有仕上塗材が廃棄物となったものは「汚泥」に該当する可能性がある旨が明記されたことを受けたことによるものです。
これらについては、どこから排出されても産業廃棄物と見做されます。
業種指定のあるもの
下記の表に記載されている産業廃棄物については業種指定があり、記載されている以外の業種から排出されたものは「産業廃棄物」には該当しません。
特定の事業活動に伴うもの |
指定業種 |
具体例 |
|
---|---|---|---|
13 |
紙くず |
建設業(工作物の新築・改築または除去によって生じたもの)・パルプ・紙又は紙加工品製造業・新聞業・出版業・製本業・印刷物加工業から排出されるもの・PCBが塗布され、又は染みこんだもの | 印刷くず、製本くず、裁断くず、旧ノーカーボン紙等、建材の包装紙、板紙、建設現場から排出される紙くず等 |
14 |
木くず |
建設業(工作物の新築・改築または除去によって生じたもの)・木材または木製品(家具を含む)・製造業・パルプ製造業・輸入木材の卸売業・物品賃貸業から排出される木くず(おがくず、木皮を含む)・貨物の流通のために使用したパレット(パレットへの貨物の積付けのために使用した梱包用の木材を含む)に係る木くず(注意:木製パレットは、排出事業者の業種限定はありません)・PCBが染みこんだもの | 建設業関係の建物、橋、電柱、工事現場、飯場小屋の廃木材(工事箇所から発生する伐採材や伐根を含む)、木材、木製品製造業等関係の廃木材、おがくず、パーク類、梱包材くず、板きれ、廃チップ等 |
15 |
繊維くず |
建設業(工作物の新築・改築または除去によって生じたもの)・繊維工業(衣類その他の繊維製品製造業を除く)から排出されたもの(木綿くず、羊毛くず等の天然繊維くず)・PCBが染みこんだもの | 木綿くず、羊毛くず、麻くず、糸くず、布くず、綿くず、不良くず、落ち毛、みじん、くずまゆ、レーヨンくず等、建設現場から排出される繊維くず、ロープ等 |
16 |
動植物性残さ |
食料品製造業・医薬品製造業・香料製造業から排出されるもの(魚、獣のあら、羽毛、果実の皮、種子、廃菌体 等) | 動物性残さ魚・獣の骨、皮、内臓等のあら、ボイルかす、うらごしかす、缶づめ、瓶づめ不良品、乳製品精製残さ、卵から、貝がら、羽毛等 |
植物性残さ |
|||
17 |
動物系固形不要物 |
と蓄場においてとさつし、又は解体した獣蓄及び食鳥処理場において食鳥処理した食鳥に係る固形状の不要物 | と蓄場において処分した獣蓄、食鳥処理場において処理した食鳥 |
18 |
動物のふん尿(家畜ふん尿) |
畜産農業に該当する事業活動に伴って生ずる動物のふん尿 | 牛、馬、豚、めん羊、にわとり、あひる、がちょう、うずら、七面鳥、兎及び毛皮獣等のふん尿 |
19 |
動物の死体(家畜の死体) |
畜産農業に該当する事業活動に伴って生ずる動物の死体 | 牛、馬、豚、めん羊、にわとり、あひる、がちょう、うずら、七面鳥、兎及び毛皮獣等の死体 |
20 |
上記に掲げる産業廃棄物を処分するために処理したものであって、これらの産業廃棄物に該当しないもの(コンクリート固型化物・焼却灰の溶融固形化物など) |
特別管理産業廃棄物
特別管理産業廃棄物に該当するものは、下記の通りです。
種類 |
内容 |
排出元 |
|
---|---|---|---|
廃油 |
揮発油類、灯油類、軽油類の燃えやすい廃油 |
紡績、新聞、香料製造、医療品製造、石油精製、電気めっき、洗濯、科学技術研究、その他 | |
廃酸 廃アルカリ |
pH2.0以下の酸性廃液、pH12.5以上のアルカリ性廃液 |
カセイソーダ製造、無機顔料製造、無機・有機化学工業製品製造、アセチレン誘導品製造、医薬・試薬・農薬製造、金属製品製造、石油化学工業製品製造、非鉄金属製造、ガラス・窯業、科学技術研究、その他 | |
感染性産業廃棄物 |
感染性病原体が含まれるか、付着しているか又はそれらのおそれのある産棄廃棄物(血液の付着した注射針、採血管等) |
病院、診療所、衛生検査所、老人保健施設、その他 |
|
特定有害産業廃棄物 | 廃PCB等 |
廃PCBおよびPCBを含む廃油 |
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PCB汚染物 | PCBが染み込んだ汚泥、PCBが塗布もしくは染み込んだ紙くず、PCBが染み込んだ木くず、もしくは繊維くず、またはPCBが付着もしくは封入された廃ブラスチック類や金属くず、PCBが付着した陶磁器くずやがれき類 | ||
PCB処理物 | 廃PCB等またはPCB汚染物を処分するために処理したもの(環境省令で定める基準に適合しないものに限る) | ||
廃水銀等及びその処理物 |
・廃水銀等(廃水銀及び廃水銀化合物) |
水銀回収施設、水銀使用製品製造施設、水銀を媒体とする測定機器を有する施設、大学及びその附属試験研究機関、その他 | |
廃石綿等 | 建築物その他の工作物から除去した飛散性の吹付け石綿、石綿含有保温材、断熱材、耐火被覆材およびその除去工事から排出されるプラスチックシート等で、石綿が付着しているおそれのあるもの、大気汚染防止法の特定粉じん発生施設で生じた石綿で集じん施設で集められたもの等 | 石綿建材除去事業等 | |
有害産業廃棄物 | 水銀、カドミウム、鉛、有機燐化合物、六価クロム、砒素、シアン、PCB、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、1,1-ジクロロエチレン、シス-1,2-ジクロロエチレン、1,1,1-トリクロロエタン、1,1,2-トリクロロエタン、1,3-ジクロロプロペン、チウラム、シマジン、チオベンカルブ、ベンゼン、セレン、1,4-ジオキサン又はその化合物、ダイオキシン類が基準値を超えて含まれる汚泥、鉱さい、廃油、廃酸、廃アルカリ、燃え殻、ばいじん等 | 大気汚染防止法(ばい煙発生施設)、水質汚濁防止法(特定事業場)等に規定する施設・事業場 |
上記の条件及び品目に該当するものを運搬する場合に収集運搬業の許可が必要となって参ります。
普通産廃・特別管理産業廃棄物・石綿含有廃棄物・水銀使用製品産業廃棄物等、運搬する品目によって添付書類が変わってきますので、事前にお問合せください。
参考:水銀使用製品産業廃棄物一覧
水銀電池 | ボイラ(二流体サイクルに用いられるものに限る) |
空気亜鉛電池 | 灯台の回転装置 |
スイッチ及びリレー(水銀が目視で確認できるものに限る) | 水銀トリム・ヒール調整装置 |
蛍光ランプ(冷陰極蛍光ランプ及び外部電極蛍光ランプを含む) | 水銀抵抗原器 |
HIDランプ(高輝度放電ランプ) | 差圧式流量計 |
放電ランプ(蛍光ランプ及びHIDランプを除く) | 傾斜計 |
農薬 | 周波数標準機 |
気圧計 | 参照電極 |
湿度計 | 握力計 |
液柱形圧力計 | 医薬品 |
弾性圧力計(ダイアフラム式のものに限る) | 水銀の製剤 |
圧力伝送器(ダイアフラム式のものに限る) | 塩化第一水銀の製剤 |
真空計 | 塩化第二水銀の製剤 |
ガラス製温度計 | よう化第二水銀の製剤 |
水銀充満圧力式温度計 | 硝酸第一水銀の製剤 |
水銀体温計 | 硝酸第二水銀の製剤 |
水銀式血圧計 | チオシアン酸第二水銀の製剤 |
温度定点セル | 酢酸フェニル水銀の製剤 |
顔料(水銀使用製品に塗布されるものに限る) |
水銀含有ばいじん等
ばいじん、燃え殻、汚泥又は鉱さいについては、水銀(水銀化合物に含まれる水銀を含む)を1kgにつき15mgを超えて含有するものが対象です。
廃酸又は廃アルカリについては、水銀(水銀化合物に含まれる水銀を含む)を1Lにつき15mgを超えて含有するものが対象です。
※共に特別管理産業廃棄物であるものを除きます。
産業廃棄物収集運搬業の許可申請の準備
元請さんから収集運搬を依頼された、という場合、さてどうしたらいいのか?
まずは、日本産業廃棄物処理振興センターが開催する講習会を受講します。
この講習会は、日本のどこかで定期的に開催されております。
何故このような表現になるのかと言うと、必ずしもご自分の都合の良い日時と場所で開催されているとは限らないから、でございます。
寧ろ、ココで受けたかったのに...という会場が取れないことの方が多いです。
日を優先すれば場所が素晴らしく遠方だったり、場所を優先すれば3ヶ月待たないといけなかったり...。
新規の場合は余程急ぎでなければ、スケジュールを調整しながら決めればイイのですが、問題は更新の場合ですね。
建設業のように、許可の更新の時期をお知らせするようなシステムではないため、更新の時期、それに合わせた講習会への参加は、自身で管理しなければなりません。
排出事業者さんが、収集運搬業者さんに対して新しい許可証のコピーを請求することがありますが、それで運搬業者さんが更新の時期を認識するパターンもあります。
更新の場合は、6ヶ月前くらいから講習会の場所と日をチェック→受講→有効期限の2ヶ月前までに申請書を提出できれば、更新日に新しい許可証をお手元に置くことが可能となります。
修了証は、新規の講習会を受講した場合は有効期限は5年、更新の講習会を受講した場合は有効期限は2年です。
修了証発行の日付から有効期限内に申請書の提出を完了しなければなりません。
ちなみに、修了証の有効期限が切れていて、許可の更新申請を提出する場合や、既にどこかの都道府県の許可証を保有していて、他都道府県に申請したい場合は、更新講習会の受講で事足ります。
全く初めて申請する場合は、新規講習会を受講してくださいね。
2020年、これまで書面でも受け付けていた講習会の申し込みがネットのみになりました。
講習はビデオ講習、修了試験を会場で、というスタイルになっております。
現在、修了試験の予約が大変混みあっており、争奪戦と化しております。
現在は、講習会のスタイルは従前に戻りつつあります。
2022年4月以降は従来通り、会場に出向いて講習・判定が行われるようです。(ビデオ講習は終了予定)
申請の際、及び許可を取得した後の注意事項
産業廃棄物の収集・運搬課程(2日)を受講した場合、特別管理産業廃棄物以外の収集運搬業の許可申請が可能となります。
先に産業廃棄物の収集・運搬課程を受講した後に『特管の収集運搬も依頼された』という場合、新たに特別管理産業廃棄物の収集・運搬課程(新規)の受講が必要になります。
先に特別管理産業廃棄物の収集・運搬課程(新規)を受講していれば、普通産廃・特管、共に申請できます。
従って、産業廃棄物の収集・運搬課程を新たに受講する必要はありません。
講習会の修了証は、特管講習を受講していれば普通産廃の申請にも添付できますが、
普通産廃と特別管理産業廃棄物の両方を収集・運搬する場合、産業廃棄物収集運搬業許可申請書と特別管理産業廃棄物収集運搬業許可申請書の両方を提出しなければなりません。
特管を申請すれば、普通産廃の申請は不要では?という方が散見されますが、特管は普通産廃を含みません。
建設業許可との違いがココです。
建設業許可の場合は、特定成をすることで、一般建設業は抹消されます。特定建設業は一般建設業を含みます。
特定成後、更新の時期が巡ってきたときには証紙代は別途かかりますが、既に許可を受けている一般・特定建設業の許可と一本化(同じ書類で申請可。許可年月日も統一)できます。
しかし、産業廃棄物収集運搬業において、特管と普通産廃を両方申請する場合、証紙代も申請書もずーーーーーーっと別です。
許可年月日を同一にすることは可能です。
しかし、もう一度言いますが、申請書は別物です。
その点についてはご注意ください。
産業廃棄物を排出場所から処分場まで直送せずに一時的に保管施設に持ち帰り、積替えた後、再び運搬する行為です。
許可の基準は厳しく、静岡県では現在、廃蛍光管のみにしか認められておりません。
積替え保管行為をする理由については 効率的なため のような、自社主体の理由では認められません。
環境に配慮した際に、合理的な理由がある場合のみに認められております。(その辺の定義が曖昧ではありますが...。)
提出書類・申請先・欠格事由
申請書類は、各都道府県のHPからダウンロードが可能です。
申請書類以外にも下記の添付書類が必要になります。
@収集運搬業に使用する車両の「現在有効な」車検証のコピー
A駐車場が自己所有でない場合、賃貸借契約書または使用承諾書
B収集運搬業に使用する車両の写真。容器を使用する場合は容器の写真も必要です。
C直前3期分の決算報告書(確定申告書1式)のコピー
D直前3期分の所得税(法人税)の納税証明書 その1
E役員・事業主・持株5/100以上の株主の住民票・登記されていないことの証明書
F日本産業廃棄物処理振興センターが開催する講習会修了証の原本
G運搬先の処分業者の許可証のコピー
H県証紙代81,000円(更新申請73,000円・事業範囲の変更(品目追加)71,000円)
注)東京都・広島県は証紙ではありません。
車両の所有者が他者の場合、申請者が法人の場合は所有者の使用承諾書を添付すれば事足りますが申請者が個人で所有者が別人の場合、車検証の使用者が申請者でなければNGです。
車検証の書き換えをお願い致します。
申請書類では、運搬する産業廃棄物の種類と、月に運搬する量(目安として)を記載しなければなりません。
また、石綿含有廃棄物を含むもの及び水銀使用製品産業廃棄物(廃蛍光管、乾電池の中身等)は品目が別カウントになりますのでご注意ください。
Gの処分業者の許可証については、運搬する品目を受け入れてくれるかどうかを確認してくださいね。
決算内容が芳しくない場合(債務超過等)、別途書類の提出を求められることがあります。
廃棄物が排出される都道府県・政令指定都市となります。
複数の都道府県に現場があり、そこで排出される廃棄物を収集し、処分場に運搬するのであれば、その現場がある都道府県に申請することになります。
営業所を中心に近隣3〜4都道府県に申請、というパターンも珍しくありません。
個人で許可取得後、法人成をした場合ですが、こちらには「法人成」という概念がないため、新規申請=許可番号は強制的に変わります。
従ってある程度の猶予が与えられます。
講習会の有効期限内であることを前提に、法人設立の日から3年以内に申請をするようにしてください。
3年を経過しますと、中小企業診断士さんが作成する経営診断書の添付を求められます。
建設業と同様に、やはり欠格事由の規定がございます。
@成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ない者
A禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
B業務に関し、不正または不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者
C暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条第6号に規定する暴力団員、又は暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者
D営業に関し、成年者と同一の行為能力を有しない未成年者で、その法定代理人が@Aのいずれかに該当する場合
E法人でその役員又は政令で定める使用人が@Aのいずれかに該当する場合
F個人で政令で定める使用人のうちに@Aのいずれかに該当する場合
G暴力団員等がその事業活動を支配する者である場合
静岡県では、辞任した役員についても抹消する際に賞罰のチェックが入るようです。
その時点で賞罰履歴が発覚した場合、許可取消になってしまう可能性がございますのでご注意ください。
収集運搬に使用する車両について
東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・愛知県・三重県・大阪府・兵庫県は、自動車NOx・PM法対策地域とされている市町があり、車検証にNOx・PM不適合と記載されている車両は登録できません。
その場合、粒子状物質減少装置を装着し、証明書の発行を受けることで九都県市への登録は可能となります。
大阪府・兵庫県は、国が優良と評価したNOxPM低減装置を装着、又は対象車両に排ガス対策を施し、公的検査機関でその車両の排ガス審査を受けて合格すれば登録可能となります。
地域によって差異がございますので、不適合の文字を発見したら、各都道府県・政令指定都市の担当にお問合せください。
各都府県の自動車NOx・PM法対策地域は下記の通りです。
東京都 |
特別区 |
埼玉県 |
上尾市、朝霞市、入間市、桶川市、春日部市、川口市、川越市、北本市、行田市、久喜市、鴻巣市 |
千葉県 |
我孫子市、市川市、市原市、浦安市 、柏市、鎌ヶ谷市、佐倉市、白井市、千葉市 |
神奈川県 |
厚木市、綾瀬市、伊勢原市、海老名市、小田原市 、鎌倉市、川崎市 、座間市、逗子市、相模原市 |
愛知県 |
あま市、安城市、一宮市、犬山市、岩倉市、大府市、尾張旭市、愛西市 、稲沢市 、岡崎市 |
三重県 |
桑名市、鈴鹿市、四日市市、朝日町、川越町、木曽岬町 |
大阪府 |
池田市、泉大津市、泉佐野市、和泉市、茨木市、大阪狭山市、大阪市、貝塚市、柏原市、交野市 |
兵庫県 |
明石市、芦屋市、尼崎市、伊丹市、加古川市、川西市、神戸市、高砂市、宝塚市、西宮市 |
許可後の変更事項
審査が開始され、問題がなければ約60日後(各自治体によって大きく差がありますが)に許可証の交付となります。
新規で許可を取得した場合、車体の左右に許可票の貼付をしなければなりません。
車体に直接文字を入れる、マグネットシートで作成する等、方法はいろいろございます。
車体に直接文字を入れる場合、手書きはNGです。印刷された文字でお願いします。
産業廃棄物収集運搬車の文字は、1字につき5cm以上であること。
事業者名及び許可番号は1字につき3cm以上であることが条件となります。
個人事業者様の場合、屋号のみの表示はNGです。必ず氏名を表示してください。
申請事項に変更が生じた場合は、変更届出書の提出が必要になります。
車両の入れ替え、増車、減車(10日以内)、役員の変更(30日以内)、移転等は届出の対象になります。
登記を伴うものは変更後30日以内、そうでないものは10日以内です。
法定期限を過ぎた場合は、遅延理由書が必要となります。
運搬する品目が増加する場合、例えば今までは完全普通産廃のみだったが石綿を含むものも運搬したい、とか、今まで品目になかったものを新たに追加する場合は変更届ではなく、変更許可となります。
こちらは従来の変更届とは違い、事前申請となります。
手数料(証紙代)71,000円がかかります。
追加した品目を運搬できるようになるのは、許可証交付後です。
産業廃棄物運搬実績報告書
当事務所では
講習会を受講していただければ、その他の申請に関する業務はお任せいただいて結構です。
(住民票・納税証明書・運搬先の処分業者様の許可証の写しの取得はお願いしておりますが...。)
ご自分で申請することも勿論可能ですが、
申請書類のマイナーチェンジが何の前触れもなくされてしまったり、『そんな書類作ったことナイですけど???』というものを求められることもあります。
よくわからない書類を求められるパターンに当てはまってしまった時は、お気軽にお問合せください。
あまり意味は為さないかと思いますが、提出実績としては
静岡県・静岡市・浜松市・神奈川県・山梨県・東京都・長野県・岐阜県・群馬県・栃木県...等